【生きるのがつらいHSPさんへ】生きやすくなるための考え方と行動10選

【生きるのがつらいHSPさんへ】生きやすくなるための考え方と行動10選

「生きるのがつらい…」と自分が嫌になったり涙が止まらなくなったりするHSPさんは、多いと思います。私もHSP気質で悩んでいますが、どれだけ「もっとポジティブに前向きになろう!」と決心しても、なかなか難しいんですよね。

この記事では、どうにか生きやすくならないかと試行錯誤した結果、辿り着いた「生きやすくなるための考え方と行動」について、合わせて10選お伝えします。

「生きるのがつらい」と苦しむHSPさんが、今の状況を脱するヒントとなることに厳選してお伝えしていますので、ぜひ最後までお読みください。

HSPさんが生きるのがつらい理由

HSPさんが生きるのがつらい理由

HSPさんは、その特性として物事に非常に敏感で感受性が高いため、非HSPさんが気にならないような些細なことも気になってしまい、疲れやすいです。ここから、HSPさんが生きるのがつらい理由を3つ挙げていきます。

①他者の感情を深く読み取ってしまうため
②外部から吸収する情報量が多いため
③完璧主義で責任感が強いため

①他者の感情を深く読み取ってしまうため

他者の感情を深く読み取ってしまうところがあるため、「今何か不要なことを言ってしまったかな」とか「この人なんでこんなに不機嫌なのだろう」と必要以上に考えてしまいます。そして、それらの原因が自分にあると考えてしまいがちです。

そのため、普段から人の顔色を伺いすぎてしまったり、伺いすぎて身構えてしまい、コミュニケーションがうまく取れなくなったりしてしまいます。

②外部から吸収する情報量が多いため

HSPさんは、刺激(視覚、聴覚、嗅覚、感覚)に敏感です。そのため、非HSPさんと比較した時に、同じ物を見ていても、目に入る情報量が多いのです。聞こえてくる音も、通常の音の倍以上に聞こえたり、少し体に触れられただけなのにビクッと反応してしまったりします。

③完璧主義で責任感が強いため

性格でいうと、完璧主義で責任感が強い方が多いです。一つひとつの物事を100%で完了させたいし、少しでもミスがあると気になるため、ミスが出ないように念入りに確認したくなります。加えて、任された仕事も完璧にこなしたい思いも強く、人一倍使命感を感じやすいです。

それゆえに、「できた」の基準が高いため、いつも「できなかった」という感情が蓄積され、自己肯定感が低くなります

そのような特性が重なり、何をするにも疲れてしまい、だんだん「生きるのがつらい」という感情になるのです。

HSPさんが生きやすくなるための考え方5選

HSPさんが生きやすくなるための考え方5選

私自身も長年HSP気質に悩み続ける中で、まずは考え方を変えようとしました。その中でもしっくりきた、HSPさんが生きやすくなるための考え方を5つご紹介します

❶5人に1人と共感できる
❷”もう一人の自分”という発想を持つ
❸不機嫌な人には何かあったのだと想像する
❹ネガティブをポジティブに変換する
❺今の環境が全てではない

❶5人に1人と共感できる

HSP気質を持つ人は、日本人の約15〜20%だと言われています。つまり、5人に1人の割合でHSPさんがいるのです。30人クラスだと6人HSPさんがいるし、同期が10人の職場だと、自分以外にもう1人HSPさんがいる計算になります。

決して沢山溢れている訳ではないですが、それでも一定数いるのです。つまり、今あなたが抱えているつらさや苦しさを、分かってくれる人、分かり合える人は近くにいるということです。そう考えると、少しだけ安心しませんか?

❷”もう一人の自分”という発想を持つ

HSPさんは、視野が狭くなってしまう時があります。上司が機嫌が悪いのも、自分のせいかもと感じたり、友人同士の飲み会で少し盛り上がりに欠けるのも、自分のせいかもと感じたりします。そんな風に、何でも自分の責任だと感じてしまうのです。

そのような時に、”もう一人の自分”という発想を持って欲しいのです。つらい時に、”もう一人の自分”を呼び出して、少し遠くから観察してもらいます。そうすると、「そう言えば上司は朝から機嫌が悪かったな」とか、「この話題に移ってから盛り上がりに欠けてきたけど、この話を始めたのは自分ではないな」と気付けるようになります。

❸不機嫌な人には何かあったのだと想像する

先ほどの”機嫌が悪い上司”のように、不機嫌な人や怒っている人をみると、「自分が何かしてしまったのかも…」と不安になってしまいます。そのような時は、「きっと、朝から牛乳をこぼしてしまったんだろうな」とか、「奥さんと喧嘩でもしちゃったのかな」と想像してみましょう。

そうすると、「それは不機嫌でも仕方ないな。でも私には関係ないな」と思えてきます。必要以上に自分を責めすぎず、HSPさんの深い思考力を活かして、「目の前の不機嫌な人に何があったのかを想像する」という発想に転換してみてください

❹ネガティブをポジティブに変換する

思考や発想の転換という意味では、ネガティブな出来事をポジティブに転換する訓練を行なってみるのも手です。例えば下記のような思考の転換があります。

・洗濯物を干したのに、雨が降ってきてしまった。
→きっとその服は沢山汗をかいたから2回洗った方が良かったのだろう/お気に入りの服ではなくて良かった。

・仕事で今日締め切りのタスクをすっかり失念していて上司に怒られた。
→本来そのタスクをやらないといけない時間で、気がかりだったあの仕事を終えられたからまぁいっか。

・お客様に誤ったことを伝えてしまって、大変ご迷惑をかけてしまった。
→今気付けて良かった。気付くのがもっと遅ければ、他のお客様にも誤ったことをお伝えしてしまい、もっと大変なことになっていた。

このような具合です。失敗のない人生なんてないし、ネガティブな感情にならない人生もありません。それはHSPさんだけではなく、生きていれば誰だってそうだと思います。そうであれば、私たちHSPさんだけ、失敗に囚われてつらい気持ちが長引いてしまうのは、少し悔しいですよね。

何でもすぐにポジティブ転換することは難しいので、その時は落ち込むかもしれませんが、ふとしたタイミングで当時の記憶をポジティブ転換してみると、今より生きやすくなります

❺今の環境が全てではない

最後の考え方は、「今の環境が全てではない」ということです。例えば、小中高生の頃は毎日のほとんどの時間を同じクラスで過ごしました。また、私の場合は大学時代も小さな学科でしたので、30名ほどのクラスで4年間一緒に過ごしました。

その環境で人間関係に苦痛を感じてしまった時、とんでもなく苦しくなります。「なんで私は皆のように仲良くできないのだろう」とか、「毎日一緒にいるのがつらい」といった具合です。

ただし、それは学生時代に限らず、今いる環境が人生のすべてではないのです。職場であっても同様です。ずっとその職場に居続ける必要はないし、環境はあなた自身が選べるのです。選択に失敗したとしても、選び直すことができます。

だから、どうかその環境でうまくいかない自分を責めるのではなく、「今の環境が全てではない」ということを忘れないでください。

HSPさんが生きやすくなるための行動5選

HSPさんが生きやすくなるための行動5選

続いて、HSPさんが生きやすくなるための行動を5つご紹介します。先ほどは考え方のお話でしたが、次は今日から実践できる具体的な行動をお伝えします。

⓵HSPさんをSNSで検索する
⓶一人の時間を作る
⓷過去の経験と得意なことを言語化する
⓸身近な人に自分の長所を聞いてみる
⓹得意なことや褒められる所を伸ばす

⓵HSPさんをSNSで検索する

「HSPさんは5人に1人いるので、溢れているわけではないけれど一定数存在する」というのは先述の通りですが、身近にいないという方も多いのではないでしょうか。(その場合も、公言をしていないだけで、実は身近な人がHSPさんである可能性は十分にあると思います。)

そのような時は、SNSで検索してみると仲間が見つかります。InstagramやX(旧Twitter)、Youtubeなどでハッシュタグを活用しながら、「HSP」と検索してみると、同じような状況でつらく、生きづらいと悩んでいる人とつながることができます

交流することがはばかられる場合は、いいねを押すだけでもいいですし、それも抵抗がある場合は、検索してみるだけでも心の安定につながります。

⓶一人の時間を作る

刺激を沢山受けてしまうため、強制的にシャットアウトすることも意識してみてください。カフェに行くのも店員さんや周りのお客さんの刺激が多くて疲れるとのことでしたら、家で紅茶を入れながらゆっくりするか、人混みを避けて散歩をするのもおすすめです。

自分なりの”一人の時間”を作ってみてください。「新しい刺激が何も入ってこない状態」を作り、心と頭を落ち着かせることが大切です。

⓷過去の経験と得意なことを言語化する

時間がある時にペンとノートを持って、あなたの過去の経験と得意なことを書き出してみてください。経験の中でも、”成功体験”を書き出すことが特におすすめです。

また、その成功体験では、なぜ成功することができたのでしょうか。あなたの強みや得意があったからこそ、成功できたのではないでしょうか

成功体験といっても、そんな大きなことではなくてもいいのです。家族に褒められたこと、先生や友人に驚かれたことなど、日常生活の些細なことでも、ポジティブな経験があればそれは成功体験です。

HSPさんはつい、”目の前のうまくいっていない事”に目が行きがちで、それだけで「自分は無能だ」と思い込んでしまう所があります。だからこそ、過去の経験を”言語化する”ことで、改めて自分の得意に気付くことができます

⓸身近な人に自分の長所を聞いてみる

それでも、「私はダメなんだ」と思ってしまう方も多いかもしれません。そのような時は、家族や仲の良い友人などの身近な人に、自分の長所を聞いてみてください

「私の長所って何だと思う?」とシンプルに聞いてみたらOKです。私も、母親や夫に聞いてみたことがあります。普段そんなことを聞かないので、案外真剣に考えて答えてくれますよ。

そして、信頼できる人から教えてもらった自分の長所を、素直に受け取ってみましょう。

⓹得意なことや褒められる所を伸ばす

最後に、「得意なことや褒められる所を伸ばす」です。HSPさんはつい、自分のできていない所に目が行きがちで、「弱みを克服しないと!」と思ってしまいがちです。

ただし、弱みはどれだけ頑張って克服しても、”平均値”です。そして、基準の高いHSPさんはきっと、平均値を取れるようになったとしても「まだまだ上がいる」といって自分を追い込んでしまいます。

それならば、既に自分の得意なことや、人から褒められる所をもっと伸ばしていきませんか?あなたの得意なことで、救われる人が沢山いるはずです。

最後に

日常の刺激を過剰に受け取ってしまい、物事を深く考え込んでしまいやすいHSPさんにとっては、毎日毎日情報量が多くて疲れ果ててしまいますよね。「生きるのがつらい…」と塞ぎ込んでしまったり、涙が止まらなくなったりすることもあります。

そんな時は、自分を責めるのではなく、ほんの少し考え方と行動を変えられると、生きやすくなります。ぜひ、実践しやすいものから取り入れていただけると嬉しいです。