【体験談】HSPの私が適応障害になって休職した経緯

適応障害と診断され休職することになってしまった方はきっと、自分を責めたり許せなかったりする気持ちがあると思います。

近年適応障害という病気は珍しくないとはいえ、身近に体験したことがある人がおらず、自分の状況を客観視できなくなっていることも多いのではないでしょうか。


本日は、適応障害と診断されて苦しんでいる方、休職をして自分を責めてしまっている方に向けて、「自分だけじゃないんだ」と少しでも気持ちをラクにしてもらえるよう、私の体験談を書いていきます。

適応障害の発症経緯

適応障害の発症要因は、仕事のストレスです。仕事のストレスとは、大きく分けて2つありました。

  1. 職場の人間関係
  2. 仕事の量と質とスピード感

1つずつお話ししていきます。

要因①職場の人間関係

元々HSPという気質をもっており、人間関係にストレスを抱えやすかったり、人の目を気にしすぎたり、人から言われたことを人一倍鵜呑みにしやすいところがあります。

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)は、感受性が高く、環境刺激に敏感に反応する人々を指します。情報処理が深く、感情や環境変化に強く影響を受ける特性があります。共感力が高く、細部に気づき、洞察力が鋭い。刺激による過負荷を感じやすく、適切なストレス管理と自己ケアが必要です。

引用元:HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)

そのような中で、毎日のように上司怒られていたことや、周りの先輩からの言葉がとてもキツイ言い方に聞こえてしまっていたこと、言われたことを「全てを実行しないといけない」と思ってしまっていたことなどが続き、いつの間にかロボットのようになってしまっていました

日に日に仕事の目的を見失ってしまい、「これ言ったら次は何と言われるのだろう」とか、「これを言ったら絶対に怒られる」などと考え込んでしまい、上司や先輩と話すことが怖くなってしまいました

発症要因②仕事の量と質とスピード感

仕事では、色々な案件を同時並行でマルチタスクに、かつスピーディーにこなしていくことが求められました。(仕事は何でもそうだと言われると、その通りなのですが…。)

また、人を扱う仕事ということもあり、案件の内容は毎回異なるため、1つを学習したら次に活かせるということもあまりありませんでした。そして、スピードだけではなく、もちろん仕事の質も担保することが求められました。

このような仕事を、日々のノルマに対するプレッシャーに押し潰されながらこなしていくことが、次第にパニックになり、パニック状態がコップに溜まっていく中で、最後には溢れてしまった感じでした。

本来の私は、マルチタスクがとにかく苦手で、かつ全てのことを丁寧にしっかりやっていきたいタイプなのです。それもあり、この状況に耐えられなくなっていきました。

発症時の症状

そのような状態が2ヶ月ほど前から続き、次第に体調不良の頻度が増えていきました。主な症状は下記です。

  • 頭痛(頭全体が締め付けられる痛み)が起床時、夕方、就寝時に起こる
  • 頭痛に伴うめまい
  • 37度前後の微熱
  • 動悸(仕事のことを考えた時に起こる)
  • 些細なことで涙が出る

そのような中で、ある日糸がぷつっと切れてしまい「もう仕事にいけない!」という状態になりました。この時、初めて心療内科に行き、職場の状況や自分の状態を伝えた所、適応障害と診断され、休職をすることになりました。

休職してからの経過

川沿いの散歩

休職してから1ヶ月後まで、どのように体調を回復させていったのかについて書きます。

最初の1週間

とにかくずっと布団の中にいました。一日中頭が痛いし、何のやる気もでない状況で、ご飯を食べることすら気力がなかった状態でした。


目が覚めている時は「みんな頑張っているのに、私だけ休んで情けない」とか、「みんな頑張れているのに、私はなぜこんな弱いんだ」と考え込んで、涙が止まりませんでした。

そのような中でも、寝たいだけ寝て、泣きたいだけ泣いたら、だんだん自分の状況を客観的に見れるようになっていきました。休職してから1週間経つと、家事をしたり本を読んだりできるようになっていました

2週間目から1ヶ月後まで

2週間目に入ってくると、体調や気分も安定してきました。頭痛の症状は、起床時には残っているけれど、気分が極端に落ち込んだり、「もう自分なんて終わりだ」と感情的になったりすることは、だんだん少なくなってきました。

そして、次第に近所に散歩に出かけたり、料理をしたりもできるようになっていきました。

まとめ

生きているだけで、十分えらい

ここまで読んでくださった方で、私と似たような状況の方がいたら、「自分だけじゃないんだ」と少しでも気がラクになってもらえたら嬉しいです

もし今、休職したばかりで、「自分なんてもう終わりだ」と思ってしまっている方がいたら、今はもう、寝たいだけ寝たらいいし、寝るのも無理という方がいたら、あるがままの自分で、まずは生きていたら、それだけでもう、十分えらいと思います。

今はつらいけれど、明日、明後日と日を重ねていけば、少しずつでも体調や気分は良くなってくるかもしれません。

頑張りたくてもどうしようもない時もあるし、ここで頑張れなくても大丈夫です。
自分を一番大切にできるのは自分だし、人間生きているだけで偉いのです。そう思って、自分を大事にできたら良いと思うのです。