【体験談】HSPで仕事を辞めたい人必見!原因と対応方法を解説【辞めても何とかなる】

周囲からの刺激を敏感に感じ取ってしまうHSPさんは、職場の環境や人間関係にストレスを感じやすく、仕事が苦しくなり、「辞めたい…」と悩むことも多いのではないでしょうか。

私自身も、HSP気質に悩み続け、社会人5年目にして現在3社目の転職歴です。長く頑張ろうと思うけど、いざ仕事をするとなかなか続かないのです。

今回の記事では、仕事を辞めたいと悩むHSPさんに向けて、HSPさんが仕事を辞めたくなる原因、辞めたいけど辞められない理由、辞めたい時の対応法について、私の体験談も交えながらお伝えします。

・HSPがつらく仕事を辞めたいけど、どうしていいか分からない
・そもそもなぜ、こんなに仕事が辞めたくなるのだろう
・辞めたいのだけど、なかなか辞められず苦しい時期が続いている

上記のような状態で苦しんでいる方に有益になる記事ですので、ぜひ最後までお読みください。

HSPが仕事を辞めたいと思う原因【体験談】

HSPさんが仕事を辞めたくなる原因

HSPさんが仕事を辞めたいと思う原因は、大きく分けて3つあります。

①仕事内容が合わない
②職場環境が合わない
③人間関係が合わない

一つずつ、詳細を記載していきます。

①仕事内容が合わない

まずは一つ目は、仕事が合わないという理由です。下記の詳細について、順番にお話ししていきます。

・やりがいが感じられない
・仕事量が多くマルチタスクが必要
・スピードが重視される

やりがいが感じられない

HSPさんは、仕事にやりがいを求めがちな特性があります。もしかしたら周囲には、「仕事はお金をもらうための手段」と割り切っている方も多いのではないでしょうか。

一方HSPさんは、「仕事をするからにはやりがいを求めたい」と思ってしまうのです。その背景には、「人に貢献することがやりがい」という気持ちや、「物事に目的や目標を持たないと気が済まない」という性格があるのかなと思います。

だからこそ、目の前の仕事に自信を持ってやりがいがあると言えない時、仕事を辞めたくなります。

仕事量が多くマルチタスクが必要

マルチタスクが求められすぎる仕事も、HSPさんは苦手な場合が多いのではないでしょうか。その背景には、「すべての仕事を完璧にこないしたい」という完璧主義な側面や、「一度に多くのことが重なると、パニックになる」という特性があります。

私自身も、小さなタスクであったとしても、完成度5〜6割で出すことができません。上司に怒られることが怖いという気持ちも原因にありますが、それよりも、中途半端な状態で物事を終わらすことに気持ち悪さを感じてしまいます。

スピードが重視される

スピード感が求められる仕事も苦手です。スピード感が求められる仕事だと、一つひとつを完璧にこなすことが難しい場合も多いでしょう。そうなると、”中途半端な状態で終わらすことが気持ち悪い”という状況が続き、疲弊していきます。

②職場環境が合わない

続いて二つ目は、職場環境が合わない場合です。仕事にやりがいを感じている場合も、職場環境が合わないと辞めたくなるかもしれません。

・ノルマに厳しい社風
・毎日出社する会社
・関わる人が多い
・ルールや決まりが多い
・残業時間が長い

ノルマに厳しい社風

特に営業や接客の仕事に多い環境かと思いますが、数字目標などノルマに厳しすぎる環境はしんどく感じます。私自身もキャリアの軸が営業なのですが、ノルマに厳しい社風の会社はキツいです。

もちろん営業なので、ノルマがないケースは少ないと思います。ただその中でも、会社や部署に共感できる理念やパーパスがあって、それに向けて組織が一丸となっている環境だと、「この組織のために頑張りたい!」と、踏ん張る理由が存在します。一方、ただただ目の前の数字に追われ、毎日数字の話ばかりな環境や数字でしか評価されない職場など、ノルマの達成だけに厳しい環境だと合わないことが多いです。

毎日出社する会社

人付き合いが苦手な人が多いHSPさんは、毎日出社する会社も苦手なのではないでしょうか。決まった時間に起床し、満員電車に乗り、長時間人と同じ空間にいなければならない環境がストレスに感じます。

常に誰かに監視されている気分になったり、いつ誰に話しかけられるか分からない状況であったり、周囲の音が気になりすぎたりするため、毎日出社する会社だとストレスが溜まります。

もし週に1〜2回の出社であれば、メリハリが付いて良いかもしれません。理想は、リモートワークで一目を気にせず仕事に集中できる環境が、HSPさんには合うと思います。

関わる人が多い

関わる人が多い環境も苦手です。例えば比較的大規模の会社で、かつ同じフロアに何十人、何百人と人がいる会社の場合、それだけでストレスを感じます。リモートワークの場合はあまり気にならないかと思いますが、毎日出社だと余計にしんどいです。

誰にでも、いつ何時も愛想良く関わらないと!と思ってしまうため、常に”自分をつくっている状態”を保たねばならず、つらいです。

ルールや決まりが多い

ミスをすることが苦手なHSPさんですので、ルールや決まりごとが多いと、その分ミスをしないように気を張らないといけないため、大変疲れます。また、縛られている感覚も苦手なため、自由度がない環境はストレスを感じます。

残業時間が長い

残業時間が長いのも苦手です。例外として、リモートワークの環境の中で、残業時間が長いという場合は、そこまでストレスを感じない場合もあると思います。私も過去にこのような職場にいた時は、残業時間の長さに対してそこまでストレスを感じませんでした。

ただし、毎日出社の上で残業時間が長いことは、とてもストレスを感じます。残業時間が長い分、人と一緒にいる時間も増え、その分のストレスも溜まってくるからです。

③人間関係が合わない

HSPが仕事を辞めたいと思う理由の最後は、人間関係が合わないことです。4つ具体例を挙げます。

・高圧的な上司が苦手
・言い方がキツい先輩が苦手
・気の強い同僚や後輩が苦手
・飲み会が苦手

高圧的な上司が苦手

一方的な指示を出してくる上司や、問答無用で「はい」と言わざるを得ないような雰囲気を出している上司が苦手です。言動のみならず、表情の怖さや乱暴な態度など、非言語の部分でも温かさや優しさのない上司は萎縮してしまい、苦手になります。

言い方がキツい先輩が苦手

「なんでできないの?」と一方的に責めてくる先輩や、怖い顔で言い放ってくる先輩に対しても萎縮してしまい、次に何を言われるかビクビクして仕事に集中できません。

気の強い同僚や後輩が苦手

上司や先輩でなくても、気の強い同僚や後輩も苦手です。圧倒されてしまい、こちらからは何も言えなくなります。何も言えないでいるとまた、強い圧で指示や要望を言い放ってくるため、萎縮してしまいコミュニケーションがうまく取れなくなります。

飲み会が苦手

飲み会も大の苦手です。元々、大勢(4人以上)が一度に集まる場にいることが苦手なことに加え、皆が酒に酔い、言いたい放題言ったり大きな声でワイワイしたりする雰囲気に、居心地の悪さを感じてしまいます。

HSPが仕事を辞めたいけど辞められない理由【体験談】

HSPさんが仕事を辞めたいけど辞められない理由

続いて、仕事を辞めたいけど辞められない理由です。「仕事が続けられない」という悩みを持ちつつも、すぐに仕事を辞める勇気があるかと言われると、それもない…。「辞めたいのに辞められない理由」について私の体験談をまとめました。

❶周りからの視線が気になる
❷次の職場が見つかるか不安
❸次の職場も合わないのではと不安

❶周りからの視線が気になる

常に周りから監視されている感覚や、いつ何を言われるか分からない状況にビクビクしているので、「仕事を辞めます」と言うことに関しても、周りから何を言われるのかが気になって仕方がありません

「今辞めるなんて、責任感がなさすぎる」「そんなことで辞めるなんて、弱いね」「忍耐力が本当にないんだね」なんて言われるのが怖い上、職場に迷惑をかけることにも罪悪感があって、言い出せません。

❷次の職場が見つかるか不安

仕事内容や職場環境、人間関係など、気になることが多く、職場選びの条件が多くなってしまう分、次の職場が見つかるのかも不安です。また、自分に自信がなく自己肯定感が低いため、「こんな自分を必要としてくれる会社はあるのだろうか…」と過度に不安になってしまいます

また、私の場合ですが、転職回数が多く短期離職を繰り返してしまっていると、履歴書すら通してもらえないのではないかという不安で、なかなか辞められません。

❸次の職場も合わないのではと不安

何度か転職していたり、あれこれと苦手なことが多かったりするため、「また次も合わないのでは」と不安になります。「期待より不安を感じやすい」という特性も合わさって、「今よりももっと悪い環境になってしまうかもしれない…」と不安になります。

HSPが仕事を辞めたい時の対応法【体験談】

HSPが仕事を辞めたい時の対応法

辞める勇気はないけれど、「辞めたい!」という思いは変わらない時はどうすればいいのでしょうか?こちらも、私の体験談を元に対応方法をステップに分けてまとめました。

STEP⓵休職して心を落ち着かせる
STEP⓶仕事を辞めたい原因を整理する
STEP⓷信頼できる人に相談する
STEP⓸部署異動ができないか相談する
STEP⓹次の選択肢を整理する

STEP⓵休職して心を落ち着かせる

辞めたいけど辞める勇気はないけど、毎日仕事をしながら涙が止まらないという場合は、まずは休職してみても良いのではないでしょうか。心も体も弱っている時は、冷静な判断ができません。

休職を希望する場合は、まずは病院で診断書をもらって会社に提出してから、休職手続きを進めるという流れの会社も多いと思います。

毎日忙しく心に余裕がないと、「辞めたい!」という気持ちだけが増してきて、原因も分からないままメンタルだけが削がれます。ゆっくり時間を確保して自分に向き合うことも、選択肢のひとつに入れてみてもよいかと思います。

メンタル不調が原因で、体調も崩してしまっている場合は、心療内科を受診するという選択もあります。心療内科の受診手順をまとめた下記の記事も、ご参考ください。

STEP⓶仕事を辞めたい原因を整理する

時間ができて自分と向き合う準備が整えば、「なぜ仕事を辞めたいと感じているのか」の原因を整理します。「何が嫌だったのか?」「何がストレスだったのか?」や、「ここまで心が弱ってしまったきっかけはあったのか?」、「こうなってしまう前と今とで、何か環境に違いはあるのか?」など、紙やPCのメモ帳にとにかくアウトプットしてみましょう。

下記をアウトプットしてみることがおすすめ!
・何が嫌だったのか?
・何がストレスだったのか?
・ここまで心が弱ってしまったきっかけはあったのか?
・こうなってしまう前と今とで、何か環境に違いはあるのか?

STEP⓷信頼できる人に相談する

一人で考えていても、息詰まってしまうことも多いです。人付き合いが苦手なHSPさんは、本音を打ち明けることができる人、心から信頼できる人はそう多くはないかもしれません。

その中でも、信頼できる人がいる場合は、ぜひその人に相談してみてください。何があったのか、今どんな気持ちなのか、何を悩んでいるのか、その人は親身に聴いてくれるでしょう

人に話すことで、質問をしてもらい、その問いの答えを考えているうちに一人で考えているだけでは気付かなかったことにも気付いていくことができます。

もし身近に今の状況を相談できる人がいない場合は、心療内科の先生やカウンセラーに頼ることも検討してみてください。

STEP⓸部署異動ができないか相談する

部署の異動ができたら仕事を辞めずに続けられる可能性がある場合は、人事や上司に相談してみましょう。現部署の仕事内容や人間関係に問題があると分かる場合は、部署が変われば自分に合う環境かもしれません。

職場環境自体に仕事を辞めたい要因がある場合は、もしかしたら異動をするだけでは変わらないかもしれませんが、可能性があれば聞いてみるのも手です。

人間関係の問題の場合は、上司に直接相談するのは気が引けるかもしれませんので、人事に連絡をしてみてもいいと思います。また、「もし異動の相談をして親身に聞いてもらえなかったら、その程度だと思って辞めてやる!」といった気概を持って相談すると、一歩踏み出せるかもしれません。

STEP⓹次の選択肢を整理する

ゆっくり落ち着くことができたら、最後に、次の選択肢を整理しましょう。「辞めても次がない」という状況だと、勇気も出ないと思います。

だからこそ、「復職や異動も含めて、どんな選択肢があるのか?」「転職するとしたら、どんな選択肢があるのか?」「会社員以外にも、選択肢はあるのか?」、などを含め、情報収集して自分に合うものを整理していきます。

選択肢をリストアップしてみて、それぞれの場合の情報収集をしましょう。
・現職で仕事を続けていく場合の選択肢(復職や異動)
・転職する場合の選択肢
・フリーランスや個人事業主になる(会社員以外)場合の選択肢

最後に〜本当に無理な時は退職〜

最後に、「本当に無理だと思った時は、退職しても大丈夫」というお話をします。私も、次が決まっていないまま退職した経験があります。それでも大丈夫だったので、その経験をお伝えできればと思います。

周りの人は意外と気にしていない

在職中は周りの視線が気になっていましたが、退職してみれば、自分が思っているほど周りは気にしていないことが分かります。

逆の立場になって考えてみても分かると思います。隣の部署の人であっても、チームメンバーであっても、退職者がいた場合、最初はもちろん気になりますが、数日経ったらそこまで気にならないのではないでしょうか。

自分の代わりは問題なく見つかる

寂しくも悲しくもあるのですが、現実は「自分の代わりはいくらでもいる」ということです。私は以前、あるサービスのマーケティング担当を”一人で”担っていたことがあります。

「私が辞めたら、この仕事をする人がいなくなってしまう」「協力会社の人たちも、自分の会社の中では私しか知らないし、きっと皆困ってしまう」と不安でした。

でも蓋を開けてみると、私が退職しても問題なく仕事は回っていました。自分の代わりは、良くも悪くもいくらでもいるとその時気づいたのです。

何とかなる

例え次が見つからないまま辞めてしまっても、色々と投げやりなまま辞めてしまっても、何とかなるということも忘れないでください。

世の中には仕事なんていくらでもあります。失業手当や生活保護などの制度も豊富に整っている国に住んでいます

何よりも一番大事なのは、自分自身。自分の心と体を壊してしまっては、どうにもなりません。本当に限界で無理と思った時は、退職を選択しても大丈夫です。また、HSPさんの中には、本当の限界まで追い込んで壊れてしまう人もいるかと思います。

あなたの限界は、普通の人の限界を既に超えているかもしれません。自分を一番大事に、今のあなたの選択が、あなたの人生にとって最善の選択なのです。