ふと気付けば、いつ何をするにせよ、頭の中で自分以外の誰かが頭に思い浮かんでいることはありませんか?「こんな私を両親はどう思っているのだろう?」「職場の同僚は、私のことをなんて噂をしているのだろう?」「友人に本当の私を知られたら、どんな顔をされるだろうか?」など、キリがありません。
今回は、「周りの目ばかり気にする自分が嫌だ!」と思っていた時に、出会った本をご紹介します。タイトルは、「私は私のままで生きることにした」です。本を開くと、こんな一文がありました。
世間から価値のない人間だと言われても、私は自分を大切にして、自分らしく堂々と生きていけばいい
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
この文章を読んで、ハッとしました。「そうだ、私の人生は私のものであり、他人は関係ない」と。
この記事は、周りの人の目を気にしたり、他人軸で生きすぎて疲れてしまったりしている方に向けて、「ありのままの自分で生きることの大切さ」と、「もっと自分を大切にしていいんだよ」ということをお伝えしたくて書きました。
✔️ご紹介する本はこちら。
早速下記より、この本を読んで学んだ「自分らしさを大切にするための方法」をお伝えします。
自分らしさを大切にするための方法5選
それでは一つずつ、私が本の中で感銘を受けたフレーズの引用を交えながらお伝えしていきます。
失敗と無駄を許容するための余白を確保する
一ミリの失敗も無駄も許せない自分になっていませんか?そういう私も、完璧主義が極まり過ぎて日々、息苦しいです。
「転職に失敗してしまった。なんでもっとうまくやれなかったのだろう?」「もっと家族に相談していれば、こうはならなかったのに。」日常の些細なことでも、「ちゃんとレシピ通りに作れば、こんな不味くなってなかったはずなのに。」(友人たちとのランチにて)「あの時なんで私、あんな発言しちゃったんだろう。」などです。
人生を動かす大きな出来事はもちろん、日常の些細な失敗でさえも、深く落ち込み、後悔をしながら生きている自分に、本当に疲れていました。
本の中で、この事について下記の記載がありました。
デザインした図柄を印刷するときは、下地のサイズを実際のデザインよりも少しだけ大きくして作業する。裁断するときに誤差が出るので、あらかじめ余白をつくっておいたほうがいいから。
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
それは誤差と失敗に対する寛大さであり、安全な結果のためのノウハウでもある。
そして、人生もこれと似ていると著者は言います。失敗だってするし、無駄なことをすることもあるし、それがどんなに計画を立てたものだとしても、予想外のことが起こる可能性がある。人生を効率的に、ひとつも無駄のないように設計するのは難しいと。
だから、失敗と無駄を繰り返す自分を責めるのではなく、そのための”余白(心の余裕、気持ちの余裕)”をとっておいた方がいいのです。
人生を効率的に歩むことはできない。だからこそ、失敗と無駄を許容するための余白を確保しよう。
あるがままの自分を受け入れる
仕事で頑張れなかった時に、考えることがあります。「同期はつらい状況でも、毎日出勤して頑張っているのに」とか、「あの先輩も同じような環境で辛かっただろうに、今乗り越えている。私は乗り越えられない。」などです。
いつも、他人と比較して、劣っている自分・頑張れない自分が嫌になります。本の中に、こんな記載がありました。
私のつらさと他人のつらさは同じ大きさではない。
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
世の中には人と会うのが苦手な人もいれば、かけっこが苦手な人もいるように、同じ問題でも体感する難易度は違う。
何かがつらい場合、それは自分が間違っていたり、大げさな人間だったり、能力がないからではなく、自分はそういう人間だというだけの話。
既製品の靴が足に合わなくて痛いのは、足が悪いからではないというのと同じこと。
自分に置き換えてみると、私は、人間関係をうまく構築したり、沢山のタスクを一気に捌いたりすることが苦手だしつらいです。でも、一人で黙々と作業を続けたり、一つのことを高い完成度で仕上げることは得意です。
自責の念を抱くのをやめて、あるがままの自分を受け入れ、自分に合った選択と行動を取り、それを尊重していくことの大切さを感じました。
他人は他人、自分は自分。あるがままの自分を受け入れた先に、自分の良いところも見えるはず。
自分の幸せを扱うノウハウを貯める
あなたは、「自分が幸せを感じる瞬間は、どんな時?」と聞かれて、答えられますか?私は難しいです。一方、「あなたはどんな時に辛く感じるの?どんなことが苦痛なの?」と聞かれると、「大勢の人といる時」「高圧的な人と会話する時」「一度に処理しないといけないことが沢山あること」など…沢山思い浮かびます。
人々は幸せになりたいと言いながら、何が自分を幸せにするのか、知ろうとしない。
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
幸せとは、ある朝、食卓の上にぽとりと落ちてくるものではない。
つまり、幸せは自分で追い求めないと、永遠に解けないクイズの答えのように分からないまま、苦しく辛い思いを沢山背負って生きていかないといけないのです。
日常の些細なことでも、嬉しいこと、楽しいことに目を向けてみませんか?
たまたま買った新発売のお菓子がめちゃくちゃ美味しかった!珍しい色の花を見つけた!ちょっと遠回りして帰ってみたら、可愛い雑貨屋を見つけた!など。「そういう小さな喜びを見つける天才かもしれない」と思うだけで、幸せを感じる気がします。
自分は何に幸せを感じるのか、
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
自分はどうすれば立ち直れるのか、
自分はどんなときに生きていると実感するのかという、自分の幸せを扱うノウハウ。(が重要)
どんなに小さなことでも、自分が幸せになる瞬間をストックしよう。そしてそれを、積極的に感じよう。
自分に関心を向ける
常に他人と比較をしてしまうし、自分が幸せに感じる瞬間さえも分からない。ネットニュースで話題になる悲惨な事件を読んでは、自分も感情移入をして悲しくなり、売り上げ200%達成をした同僚をみては、どうせ運が良かっただけだと皮肉な気持ちにあり、そんな自分が嫌になる。
自分への理解を土台にして、自分で判断し、決定し、生きることこそが、自分らしい人生。その第一歩は、あなた自身に関心を向けること。
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
この文章を読んだ時、「もっと”私自身”に関心を持つことが大切だ」と思えたのです。外側の世界にばかりアンテナを張って一喜一憂するだけではなく、もっと自分の内側にもアンテナを張って、関心を向けることが私自身を愛することなのではないかなと思います。
自分に関心を向けてこそ、自分を愛し、自分らしい人生を生きるための第一歩!
世間が決めた勝ち負けではなく、私の人生を送る
社会は、年収が高い方が良しとし、昼も夜もがむしゃらに働く人を頑張っているとみなし、交友関係が広く、誰とでも仲良くできる社交的な人を素敵な人だと言います。
そして、何事においても優劣が存在しているように思え、自分がその「劣」に当てはまると気付いた時、「負けた」と感じ悔しい思いをする。
一生懸命に働き、愛する人たちとおしゃべりをして、いっしょにおいしいものを食べ、好きな歌や本を楽しみ、天気がよい日には日光浴をすること。
私は、この日常の温かさが、よい人生のすべてだと思う。(中略)
世間が決めた勝ち負けとは無関係に、私はそんな人生に誇りを感じたいと思う。
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
その通りだと感じます。自分の幸せは、自分にしか決められない。他人と比較して自分の人生に勝ち負けをつけることは、不毛だと感じます。
自分の幸せは、自分以外の何者にもはかることはできない。自分が幸せだと思うことが、自分の幸せの全てである。
私らしさとは?
この本を読んで感じた「私らしさとは?」の答えは「他人と比較した自分ではなく、等身大の自分そのもの」です。
他人は他人、自分は自分。優劣もないし、そもそも比較するものでもないのです。それなのに、他人を比較対象に置いて自分を見つめることは、”他人に装飾された自分”でしかなく、それは「私らしさ」ではないと思います。
人の目を気にしたり、周りからの評価に落ち込んだりするのではなく、もっと自分に関心を寄せて、自分を大事にしませんか?自分は自分。私は、自分以外の何者にもなれないのです。その事実を受け入れ、自分を幸せにすることが大切だと感じます。
本の見開きに、このような文章がありました。
私たちはみんな、ヒーローになること、特別な何者かになることを夢見ていた。
私は私のままで生きることにした キム・スヒョン 著 吉川 南 訳
だけど今では、世界どころか自分を救うことに必死な大人になってしまった。
中途半端な年齢、中途半端な経歴、中途半端な実力をもつ、中途半端な大人になってしまった私たちは、誰もが大人のふりをしながら生きている。
本を読んだ私は、それでいいのではないかな?と感じました。なぜなら、それが人生であり、「私らしさ」だと思うからです。